植栽計画

樹木や草花を植栽する目的として、人々の生活空間を潤す快適な環境創造や、動物の生息環境の保全・創出、造成地盤や道路のり面等の保護と緑地景観の早期形成などが挙げられます。植栽計画を立案するためには、植栽される場所および周辺の地形、土壌、気象、土地利用、生物の生息状況などの基礎調査が不可欠です。調査結果を基にして目的に応じた植物材料の選定や配置、植栽方法などを検討し、基本計画から実施設計へと繋げていきます。当社は、植栽計画立案のための基礎調査から実施設計まで対応しています。


近年では生物の遺伝的解析によって、同じ種類であっても、地域によって遺伝的性質が異なっていることが明らかになっています。自然再生を目的とした緑地の造成では、新たに植物個体や種子などを導入する場合が多く、周辺植生を構成する植物種を用いるだけでなく、遺伝子に配慮して植物を導入することが重要となっています。


当社は、自然再生の緑化に用いるための郷土樹木の種子採取を行っています。種子採取にあたっては、地域の植生を踏まえた種の選定、種子採取適地の解析と抽出、採取作業、種子の精選、発芽促進処理、種子貯蔵などを、緑地造成の計画と連携して行います。

 

事例紹介

  • 郷土樹種を用いた法面緑化計画に伴い、建設予定道路周辺の緑地から種子採取を行いました。まずGIS解析によって採取候補地を絞り込み、実際に候補地の開花・結実状況を確認し、採取地を決定しました。採取した種子は、適切に発芽できるよう、種子の特性に応じて精選処理しました。



  • GIS解析による種子採取候補地の抽出

  • GIS解析による種子採取候補地の抽出

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  • 採取の様子

  • 採取の様子

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  • 精選処理した種子

  • 精選処理した種子